産学連携とTLOの必要性

《企業》戦略の変化
1980年代までのいわゆる「キャッチアップ」の時代には、右肩上がりの経済成長の中、大量生産に基づく製品開発をある程度の期間をかけて行っていました。
現在、我が国が国際経済の中で競争力を持つためには、「フロントランナー」として高付加価値を創出することが必要です。また、多様なニーズに対応するための製品開発、イノベーションの創出を短い期間で行うことが求められています。
また、技術交代は概して不連続に起こるため、技術の市場動向等を分析しながら開発を行っていく必要があります。

短期間での開発が求められる

自前主義から脱却し、外部資源の有効活用へ

《大学》の持つリソース
研究者数16.7万人(35.7%)、研究費1兆9,893億円(13%)※と、大学には我が国の多くの研究リソースが集中しています。イノベーションを創出する大きなポテンシャルがあり、その研究成果の社会への還元が期待されています。平成15年2月には知的財産基本法が制定され、その中で大学の責務として次の事項が明記されました。

人材の育成や研究、その成果の普及に自主的かつ積極的に努めること。
研究者及び技術者の適切な処遇の確保並びに研究施設を整備、充実すること。
※出所:平成13年度科学技術白書より

「研究開発内容の変化」と「外部との連携の推進」
産学連携を行う目的とメリット

《TLO》の必要性
【1】資源の有効活用
TLOは、大学に既に蓄積(死蔵)されている特許等の研究成果を発掘し、最適な企業にライセンシングします。また、新たに生み出された研究成果を、マーケティングを行い市場性評価をしたうえで、効率的な権利化を行います。

【2】リエゾン機能
大学の研究成果を活用したいと思っても、これまで大学と付き合いのない企業はどうすればいいのかわかりません。TLOが「窓口」となり、大学は「敷居が高い」というイメージを払拭して間口を広げる役割を果たします。

【3】透明性の確保
これまでの産学連携は、大学研究者個人と企業との「おつきあい型」が多く、研究成果の帰属やライセンス収入の取扱い等が不透明な部分がありました。TLOを介することで、これらが明確となり、モラルの維持に寄与します。