UNITT 一般社団法人大学技術移転協議会 University Network for Innovation and Technology Transfer

大阪大学 容器内液体物検査装置

国立大学法人大阪大学 共創機構 産学共創本部

容器内液体物検査装置

 2005年7月にロンドンで起きた同時多発テロにおいて、液体爆発物が用いられたことをきっかけに、テロ対策として、空港などの交通機関や公共施設などのセキュリティ検査では液体物検査の重要度が高まっている。しかしながら従来は、ペットボトルやワインびんなどの容器に入った液体を容器から取り出すことなく簡便に液体を検査する方法がなかった。そのため、空港などのセキュリティチェックでは液体の持ち込みが強く規制されている。

 そこで、大阪大学大学院基礎工学研究科の糸﨑秀夫教授(現在:名誉教授)は、近赤外光のスペクトルを利用した液体検査装置の試作開発に成功した。
本技術の特徴は、可視光と赤外光の中間に位置する波長が1マイクロメータ付近の近赤外光を用いて、ペットボトルやびんなどの容器を通して、その内部にある液体の種類を判別することにある。多様な飲料物や日用液体品に加えて、可燃性や爆発性液体など危険な液体の光吸収スペクトルの収集、さらにびんなどの容器の影響を考慮した光スペクトルの解析技術を開発し容器内液体の判別を可能とした。また小型で高性能な液体検査に特化した光吸収スペクトル分析装置の開発により、液体物の判別がほぼ瞬時に簡便でかつ正確に可能となった。この装置は、複数の国内空港での運用試験や欧米の研究機関で試験を重ねて実施し、その有用性を実証した。

 大阪大学は、この技術を広島にある株式会社熊平製作所に技術移転した。熊平製作所では、この技術の製品化を進め、空港における液体検査装置として、欧州におけるECAC(欧州民間航空安全会議)認証を、日本の製品として初めて取得し、国際的に性能を高く評価されるとともに、国内外への本製品の販売を開始している。その結果、国内外の空港のセキュリティチェックの液体検査などへの利用が始まっており、今後2020年東京オリンピックのテロ対策などへの貢献も期待されている。

空港などのセキュリティチェックに利用が始まっている液体検査装置(熊平製作所製)

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