UNITT 一般社団法人大学技術移転協議会 University Network for Innovation and Technology Transfer

大学技術移転サーベイ 2020年度版(2021年度発行)(概要)

回答機関の概要

  • 日本の大学等・TLOにおける2019年度の実績を2020年度に調査したものである。
  • 大学産学連携部門(TLO一体型を含む): 89機関
  • 学外に独立したTLO 、広域型TLO  10機関
  • 国立研究開発法人及び公益財団法人(公的研究機関) 12機関

合計 111機関

1.研究費

FY2019に日本の大学の研究費(自然科学部門)は前年から1.5%増加して2兆4,620億円となった。

共同研究費

共同研究費

共同研究費は前年度から127億円増えて、930億円となった。

受託研究費

受託研究費

受託研究費は昨年度から65億円減少して、2,286億円になった。

2.発明届出と特許

発明届出件数

発明届出件数

発明届出件数は、前年度の8,227件から8,606件に増加した。

特許出願件数

特許出願件数

合計特許出願件数は、前年度の9,529件から8.1%増加して10,298件となった。国内出願件数も外国出願件数も共に増加した。

発明届出件数と特許出願件数(日米比較)

発明届出件数と特許出願件数(日米比較)

発明届出件数に対する国内特許出願件数の比率は、日本では78.2%となっている。一方、米国ではその比率は近年60%台を維持している。

特許登録件数

特許登録件数

大学・TLOの特許登録件数は前年度から減少して3,380件となった。

3.ライセンス活動

新規ライセンス契約件数(日米比較)

新規ライセンス契約件数(日米比較)

新規ライセンス契約件数は、前年度から増加して7,589件となった。

ライセンシー企業の規模別ライセンス契約件数

ライセンシー企業の規模別ライセンス契約件数

新たに設立した企業に対してライセンス契約件数の割合は9.1%、また、中小企業と大企業に対するライセンス契約件数の割合は、ほぼ同じ45.5%、45.3%となっている。

独占的、非独占的ライセンス契約件数および譲渡契約の割合

独占的、非独占的ライセンス契約件数および譲渡契約の割合

独占的ライセンス契約件数は50.6%、非独占的ライセンス契約件数は29.0%となり、譲渡契約件数はライセンス契約件数合計の4分の1となっている。

ライセンス収入の推移

ライセンス収入の推移

ランニング・ロイヤルティ収入は17億8979万円、株式関連での収入548万円、その他のライセンス収入23億8324万円となり、合計が41億7850万となった。

ライセンス収入の内訳(日米比較)

ライセンス収入の内訳(日本と米国)

合計ライセンス収入に対するランニング・ロイヤルティ収入の割合は、日本では42.8%、米国は48.5%となっている。

4.大学発ベンチャー

新たに起業したベンチャー数

新たに起業したベンチャー数

ライセンスされた技術を基に起業したベンチャーは、大学・TLOの77機関、公的研究機関の7機関を合わせて84機関となった。

ベンチャーの起業があった大学・TLO・公的研究機関の割合(日米比較)

ベンチャーの企業があった大学・TLO・公的研究機関の割合(日米比較)

ライセンスにより設立したベンチャー企業のある大学・TLOの割合は日本が36.6%、米国が87.7%となっている。

新たに起業したベンチャー企業数別の機関数

新たに起業したベンチャー企業数別の機関数

日本では、最も多い10社を設立したと回答した1大学、6社と回答した1大学、5社と回答した2大学、4社と回答した2大学等がある。1社以上設立した大学・TLO・公的研究機関が37機関ある。一方、米国では175機関において1,040社のベンチャーが設立されている。

ベンチャー起業に当たっての資金提供者

ベンチャー企業に当たっての資金源

資金源の内訳は、外部資金を受けていないが43%と一番多く、次にその他が19%で続いている。続いて、TLO等機関とベンチャーキャピタル、提携企業が各々10%となっている。

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